Concept Factory

WISDOM  『垂直統合型ブランドコンセプト』開発に使うウイズダム(知恵や知識) 

生活者のハートをとらえ続ける『垂直統合型ブランドコンセプト』に向けて
製品アイデアを磨くために使用する【脳科学X生活者インサイト+SNSアイデア】
のウイズダムをご紹介します。 
生活者のハートをとらえるコンセプト開発のために、15年間にわたり生活者の潜在意識と直感を論理的に紐解く研究を続けてきました。
ウイズダムの詳細情報はクリックして頂くとご覧になれます。




【ミレニアルの価値観】



モノづくりにおいて、今後視野に入れなければならないのが、ミレニアル世代(1985年から1999年生まれ)に代表される 「内面の充実」「自己実現」「平等」などの価値観です。
ミレニアル世代は、物質よりも精神性を重視し、自分自身を最大限に生きたいと考えます。 ブランドネームよりもブランド哲学に興味をもちます。製品を所有することよりも、物理的&情緒的エクスペリエンスやライフスタイルの充実を重視します。
ミレニアル世代の価値観に基づく消費行動はジェネレーションZ(2000年以降生まれ)にも引き継がれており、他の世代の消費行動にも大きな影響を与え、 昨今の消費トレンドを牽引しています。
ミレニアル世代にとってのスタイタスは、エクスペリエンス、クリエイティビティ、オーセンティシティ、エコロジー配慮、所有よりシェア、 ナチュラル、オーガニック、仲間との繋がりです。


『垂直統合型ブランドコンセプト』は、脳に報酬価値が高いと認識してもらうことを目的に、ミレニアル世代の価値観(消費トレンドの本質)を製品アイデアに付加します。また、市場導入後も購入者との絆を強めることができるSNS活動のテーマにミレニアル世代の価値観を含めます。

【製品価値マップ】


生活者インサイト調査では「ラダーリング」という手法で、製品属性から連想される機能的&情緒的ベネフィットを抽出し、 最終的にピラミッド型の製品価値マップをつくります。そのマップから、製品に知覚される生活者の「脳内コンセプト」と 製品が提供している最終的な生活者価値を考察します。「脳内コンセプト」の全体像は「パーソナリティ」という抽象概念として知覚されます。

パッケージデザインやパッケージコピーが加わったブランドとなると、デザインやコピーの具体的&抽象的イメージが、 製品属性や機能的&情緒的ベネフィットに関する生活者の知覚に影響を与えます。 パッケージ全体から受ける心象はブランドの「パーソナリティ」に大きな影響を与えます。 「パーソナリティ」に影響を与える他の要因には、ロゴ、スローガン、ユーザーイメージ、広告、流通場所、販売元の企業の組織文化、原産国イメージなどがあります。

BTOBの場合は営業マンのパーソナリティもブランドパーソナリティに影響します。


「ラダーリング」は、生活者が言葉にできる顕在意識や前意識だけを使っているので、 脳のニューラルマップが創り出す製品やブランドの「脳内コンセプト」の全体像がわかるわけではありません。
それでも以下のことが理解できます。
どの製品特性がどんな具体的概念を生み出すのか?
どの具体的概念がどんな抽象的概念を生みだすのか?
どの製品特性がどんな生活者ベネフィット(機能的&情緒的)を生み出すのか?
どの生活者ベネフィット(機能的&情緒的)がどんなニーズを充足させるのか?


ブランドの市場導入後に、生活者の「脳内コンセプト」を理解して修正するとなると、多大な労力と時間とコストがかかります。
『垂直統合型コンセプト』は、コンセプト開発の段階で、生活者調査をせずに過去のラダーリングを使ったインサイト調査の叡智を使って、製品属性から製品価値マップを作成します。その製品価値マップから生活者のハートをとらえ続けることができる「脳内コンセプト」を検討し、”どういった要因を製品特性に付加または強調した方がよいか”をご提案します。

【アーキタイプ軸】

アメリカの心理学博士キャロル・ピアソンは、30年以上にわたり、カール・ユングが発見したアーキタイプを研究し、人間に共通するモノや状況の見方や感じ方を、12のアーキタイプ(元型)に分類しました。 12のアーキタイプはMECE(重複なく・漏れなく)であり、国境や世代を超えて普遍です。

コンセプトファクトリーでは、2006年から、生活者インサイト調査で使用する擬人法(ブランドを人に例える方法)や形容詞の代わりに、 ブランドイメージの測定にアーキタイプを使用してきました。 12のアーキタイプの内、2つを組み合わせたアーキタイプが、インサイト調査実施時に頻繁に出てくるため、 弊社では現在19のアーキタイプを使っています。

アーキタイプの良い点は、万人に共通するモノの感じ方をMECE(重複なく・漏れなく)で元型として固定化していることやその普遍性だけではありません。 アーキタイプは人間に共通する抽象的な世界観とその世界観が呼び起こすフィーリングや感情を表現しています。 アーキタイプをイメージ軸として使うことで、ニューロンのマップが創り出しているマルチセンサリー(全感覚統合)な 「脳内コンセプト」全体の心的イメージを理解することができます。 アーキタイプが前述した製品価値マップを必ず包含することは、過去のインサイト調査で十分検証できました。

脳は五感だけでなく体内受容感覚(フィーリングや感情)を使ってモノや状況を知覚するので、 ブランドが提供しているフィーリングや感情をも理解することが必要です。

マーケティングでは、この世界観をブランドのパーソナリティと呼びます。
ブランドパーソナリティは、パッケージデザイン、コピー、ロゴ、スローガンや広告などが放つイメージの影響を受けます。 ブランドのオーセンティシティを強めるためには、生活者とのすべてのコンタクトポイントにおいて、統一されたイメージを維持しなければなりません。

『垂直統合型ブランドコンセプト』は、製品価値マップを網羅し、一瞬で生活者に製品価値を伝えることができるブランドパーソナリティを、アーキタイプを軸を使ってご提案します。競合ブランドのパーソナリティをアーキタイプ軸を使って測定し、競合ブランドとの差別化をも考慮します。


個人の脳の概念はそれぞれ異なります。意図したコトが100%正確に相手に伝わることはありません。 言葉でも正確に伝わらないのに、イメージという心象を相手に正確に伝えることは難題です。 的確にイメージを伝えるためには、誰もが共通してもっている固定されたイメージ軸を使うことをお薦めします。 アーキタイプはブランドの心象を、生活者に限らず、社内および社外スタッフに伝える時にも役立ちます。


ウィズダムに関するセミナーを実施しています



ウィズダムセミナーは、ご希望の課題やご予算に応じてカスタマイズできます。 概念のご説明の後に「企業のブランドをケーススタディにした参加型ワークショップ」を実施すると、 概念の使い方をより深く学ぶことができます。 概念だけのご説明であれば、1つのウイズダムにつき1時間半、 ケーススタディを含めたワークショップ型セミナーは、1つのウイズダムにつき3時間かかります。